VRで世界旅行体験!おうちで楽しむ海外バーチャルツアー講座

自宅で家族みんなでVRのバーチャル世界旅行を楽しむシニア夫婦

自宅にいながら世界遺産の絶景を眺めたり、異国の街角を歩いたり。そんな“夢の旅”が、いまやVR(バーチャル・リアリティ)のヘッドセットひとつで叶う時代になりました。しかも、操作はスマホと同じくらいカンタンなので、パスポートを取ったことがない方でもすぐにチャレンジできます。「体力的に長時間のフライトはきびしい」「治安や感染症がちょっと心配」というお声も、VRなら気にせずOK。この記事では、シニア世代が安心して始められるオンライン海外ツアーの魅力と具体的なステップをたっぷりご紹介します。


海外に行かなくてもワクワク!VR旅行がくれる“旅気分”

見渡すかぎり真っ白なモニュメントバレーの岩肌、エッフェル塔のきらめき、アフリカの草原をかけるサバンナの動物たち――ヘッドセットを装着した瞬間、視界いっぱいに広がる「本物そっくり」の映像と360度の立体音響が、まるで現地にワープしたような臨場感を生み出します。椅子に座ったまま首を動かすだけで周囲を見回せるので、足腰に負担がかからず安心です。

最近は、旅行会社や観光局が公式に配信する「バーチャルツアー」も続々登場。ライブ配信型なら現地ガイドとリアルタイムで会話しながら街歩きが楽しめますし、録画型なら気に入ったシーンを何度でも繰り返し鑑賞できます。特に人気なのが夜景や美術館ツアー。混雑や時差を気にせず、好きなタイミングで名画をじっくり観賞できるのはVRならではの醍醐味です。さらに、遠く離れた家族や友人と同じ映像を共有しながら「ここが綺麗だね」とおしゃべりできるマルチプレイ機能を備えたアプリも増え、コミュニケーションの場としても活躍しています。




VRで広がる学びと健康 シニア世代だからこそ得するメリット

VR旅行は“観光気分”だけではなく、脳と心身を活性化する「大人の学び場」としても注目されています。まず、視覚・聴覚・空間認知を同時に刺激する体験は、脳全体をまんべんなく使うので認知機能のトレーニングに◎。新しい景色や情報に触れることで、記憶力や集中力アップが期待できます。

次に、適度な首・肩の動きが自然に生まれ、画面をのぞき込むスマホ視聴よりも姿勢が保ちやすい点もメリットです。立ち歩きが難しい方は、ハワイのビーチで「波打ち際まで歩く」ような軽いステップ映像を選べば、座位での下肢トレーニングにも応用できます。

さらに見逃せないのが心理的効果。コロナ禍で生まれた“オンライン旅行”の研究では、旅行映像を視聴した高齢者の「抑うつスコア」が低減し、主観的幸福感が向上したという報告があります(〈引用元〉東京大学高齢社会総合研究機構「高齢者のオンライン旅行体験に関する調査」(2023))。「また旅に出たい」という前向きな気持ちが生活意欲を引き上げる、まさに一石二鳥のアクティビティです。




はじめてでも安心 おうちでVR旅行を始める3ステップ

ステップ1:機材を選ぶ
‐ スマホ用簡易ゴーグル
‐ 一体型スタンドアロンヘッドセット
‐ ハイスペックPC接続型
まずは体験版アプリが豊富で、装着が軽い“一体型”がオススメ。購入前に家電量販店のデモ機で試着し、重さや視界の広さをチェックしましょう。

ステップ2:環境を整える
‐ 椅子の背後と左右に50cmほど余裕を確保
‐ カーテンを閉めて日差しをカット(映像の白飛び防止)
‐ 首元にタオルを当てて汗対策
特に回転椅子は方向転換がラクなので便利です。転倒防止のため、周囲の家具はあらかじめ移動しておきましょう。

ステップ3:アプリをインストール
‐ YouTube VRで無料旅行映像を検索
‐ 旅行会社の有料ライブ配信アプリを追加
‐ 音声案内付きの語学学習アプリで“英語で世界旅”に挑戦
アプリ内購入の際は、限度額設定やパスコード保護を行うと安心です。




長く楽しむコツ。安全・快適に続けるためのポイント

1. 視覚負担を軽減するタイムマネジメント
視聴は1セッション15分を上限に設定し、10分休憩をはさむ“15-10ルール”を意識しましょう。休憩中に遠くを見たり、首を回すストレッチを行うと疲労が残りません。

2. 乗り物酔い対策を忘れずに
VR特有の“酔い”は、移動速度が速い映像で起こりやすいので、最初は静止画中心のツアーやゆっくり歩く街並み動画を選択。体調が悪い日は無理をしないことが大切です。

3. 家族・友人と一緒に体験
同じアプリにログインして音声チャットをオンにすると、離れて暮らす家族とも同時に旅行できます。「次はイタリアに行こうかしら」と計画を立てる時間も楽しみの一部。見守りを兼ねたコミュニケーション手段として活用しましょう。

4. 旅先をテーマにした“学び”をプラス
ツアー後にガイドブックや歴史番組で復習すると、知識が深まり記憶にも定着します。好きな国の料理を作ってみる、現地の音楽を聴く、といった“リアルの体験”と組み合わせれば、より五感が刺激され、健康づくりにもつながります。




まとめ

VR旅行は「遠くへ行く喜び」と「学び」「健康づくり」を同時に叶える新しいお出かけスタイルです。ヘッドセットをかけるだけで、ハワイの朝日、パリのカフェ、エジプトのピラミッドが目の前に現れ、心は一瞬で世界へ羽ばたきます。難しそうに感じても、機材選び、環境づくり、アプリの導入という3ステップを押さえれば、誰でも気軽に始められます。大切なのは、短時間からゆっくり慣れ、安全対策を徹底しながら「今日はどこへ行こうかな?」とワクワクする気持ちを持ち続けること。毎日の暮らしに旅の彩りを添えて、脳も心も若々しく保ちましょう。あなたのリビングが、世界とつながる玄関口になりますように。

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